ちょっとお出かけ
古都ゲントのクリスマス
2005.12.24
ゲントは世界遺産が3つもある。中世の面影を色濃く残した石畳の街である。有名なブリュッセルやブリュージュからは約50Kmしか離れていないが観光客は少なく、特に日本人はあまり見ることはない街を歩くと確かに古く教会や鐘楼、城砦などが中心部の狭い地域に建ち並び、まるでどこかのテーマパークの中に迷い込んだような錯覚を覚える。しかし、地味で派手さがない。落ち着いた街なのだ。
訪れたときは丁度クリスマスの前週だったのでその地味な街もクリスマスのイルミネーションで飾られにぎわっていた。街のあちこちにある広場にはテントばりの小さなスケートリンクやメリーゴーラウンド、屋台の店などが建ち並び、子供たちがはしゃいでいた。
この街には信号機がなく、路面電車が縦横に走り回る。その後ろでは凸凹の荒い石畳をゴトゴトと車が走る。商店街はいくつかの通りに分かれ、それぞれのライティングで飾られる。この時期はいつもより人通りが多いそうだ。 特に土曜、日曜は平日閑散としていた商店街や広場にどこから湧いてきたかと思う程の買い物客が繰り出し、夜8時まで賑わっていた。
夜8時って?そう、ここでは普通、商店は午後6時に閉店する。12月は朝8時でもまだ暗く、夕方5時にはもう日が落ちている。しかも月の2/3は雨模様。午後6時半ともなれば、夜空に星は見えず石造りの古い教会の尖塔の上の雲間に怪しげな月がボーっと見え隠れする。